ホー・ツーニェン

  • 1976年シンガポール生まれ
  • シンガポール拠点
  • Photo: Matthew Teo
  • Courtesy of ArtReview Asia Spring 2017

1965年に独立するまで、彼の出身地であるシンガポールは、19世紀は英国領であり、太平洋戦争中は日本の軍政下に置かれていた。彼は、歴史の記録や伝承を丹念にリサーチし、アジア全域にまたがる複雑な物語を美しい織物のように紡ぎ出す。その作品からは、単一的な視点を越えた、多層的なアジアの歴史が透けて見えてくる。映像、インスタレーション、サウンド、演劇といった従来のジャンルを自由に横断しつつ展開するその世界観は、壮麗さや優雅さをまといつつ、虚構と真実の間で「正史から抜け落ちた物語」を亡霊のように蘇らせる。彼の語りによってめくるめく変化をとげる歴史が、時に暗く、時に妖艶に観る者を魅了し、現代につながる近代以降のアジアの問題に光を当てる。

主な作品発表・受賞歴

2018
個展「The Critical Dictionary of Southeast Asia Volume 3: N for Names」クンストフェライン・ハンブルク、ハンブルク(ドイツ)
2014
Asia Pacific Breweries Signature Foundation Art Prize 2014、シンガポール美術館、シンガポール、大賞受賞
2012
個展「MAMプロジェクト016:ホー・ツーニェン(何子彦)」森美術館、東京
2011
第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ、シンガポール館、ヴェネツィア(イタリア)
  • 《一頭あるいは数頭のトラ》 2017