公演概要
米国/ニューヨークの現代音楽の名門・BAM(ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック)からの招へいによる単独公演をソールドアウトさせ、これまで世界25カ国以上の音楽祭や芸術祭で披露されてきた、サウンド・アーティストASUNA(アスナ)による代表作「100 Keyboards」が昨年末の石川/京都公演に続き、愛知県で初めて上演されます。
放射状に配列される様々な種類の小型キーボードは見た目の楽しさに限らず、音色や性能においても独自の存在を定義するほどの特徴を持っているものばかりです。オモチャ製であるがゆえの音響に着目し、干渉音※やモアレ※といった物理現象と、電池駆動による電圧変化とその音程の推移など、科学的な側面からアプローチするというユニークな視点を用いた作曲によって、演奏される空間ごとに立ち現れる不思議な音響現象をどうぞお楽しみください。
※干渉音… 音波の重ね合わせの性質のために起こる現象で、同一周波数で位相または伝わる方向が異なる2つ以上の音が重なり合って、音圧などが大きくなったり小さくなったり、複雑に分布する音のこと。
※モアレ… 類似しているが平行ではない線や音波が、視覚的または聴覚的な干渉を形成する現象のこと。モアレは、グラフィックの世界では目の錯覚を引き起こし、織物の世界では、微妙にずれた縦糸と横糸が絹に水面の油の波紋のような印象を与える。