ミロ・ラウ
『コンゴ裁判』

  • © Fruitmarket / Langfilm

1996年から20年以上コンゴで続く紛争や虐殺は、第二次世界大戦後最大の600万人とも言われる犠牲者を出しながら、忘れられた紛争と表現される。背景には、私たちが手放せない「あるもの」の製造に不可欠な鉱山資源がある。ラウは本作において、紛争の当事者たちに本人役で出演を依頼し、演劇として模擬裁判を行った。被害者としての現地住民、多国籍鉱山採掘会社、州知事、警察を所管する内務大臣、ハーグ国際刑事裁判所の判事や地元の弁護士、武装集団。数多の証人の声が重なり、腐敗、癒着、収奪、強姦、抵抗、虐殺、汚染の事実が浮き彫りとなる。演劇とジャーナリズムが交差するこの意欲作によって、大臣二人が罷免された。

ミロ・ラウ

  • 1977年ベルン(スイス)生まれ
  • ベルリン(ドイツ)拠点
  • Photo: Thomas Mueller

演出家、劇作家、映画監督、ジャーナリスト。ピエール・ブルデュー、ツヴェタン・トドロフのもとパリで社会学を、ベルリンでドイツ語とロマンス語を、チューリッヒで文学を学ぶ。2002年以降、50以上の演劇や映画、書籍を創作。2007年より「政治殺人国際研究所(IIPM)」主宰。イラク北部やシリアなどの紛争地域を何年も取材した経験もあり、多彩な手法で政治的犯罪を考察する作品を発表し続ける。

主な作品発表・受賞歴

2017
オランダ演劇祭(オランダ)、セレクション
2017
ベルギー演劇祭(ベルギー)、セレクション
2017
トレフェンフェスティバル、ベルリン(ドイツ)、3-sat賞受賞
2017
シアター・トゥデー(ドイツ)最優秀作品賞、最優秀ドラマトゥルグ賞受賞
2017
メスフェスティバル、サラエボ(ボスニアヘルツェゴビナ)、最優秀作品賞、最優秀演出家賞、観客賞、批評家賞受賞
2017
ウブ賞、イタリア、2016/17シーズン最優秀外国作品賞受賞
2016
演劇・ダンス評論家賞(ベルギー)審査員特別賞受賞
2016
『Five Easy Pieces(5つのやさしい小品)』クンステン・フェスティバル・デザール、ブリュッセル(ベルギー)