1991年埼玉県出身。埼玉県拠点。
多摩美術大学工芸学科で陶を学んだ後、東京藝術大学大学院先端表現科を修了。煎餅工場に生まれた作家が寿陵(生前墓)を煎餅で作った《ミス煎餅》をはじめとして、自身のルーツやバックグラウンドへのまなざしを起点に、人間の感情を動かす病や死をテーマとした作品を制作してきているアーティスト。その作品の大きな特徴は、自身の身体感覚にもとづきながら、扱う素材の特性とコンセプトとを織り交ぜるスタイルにある。他者の死に向き合うことで着想した線香で作った盆栽や、自らの呼気で炭を燃焼させる作品、涙から塩を精製した作品などでは、客観的な考察では解決困難な問いを投げかけている。個人的な体験から出発しながら、死者と自分、過去と現在などの対立をシリアスかつユーモラスに越境していく。