2018年2月9日 レポート

レポート｜名古屋オリンピック　リサーチコレクティブ　中間報告！

山本高之の個展「Children of men」（2017年7月7日～8月27日）で発足したのが「名古屋オリンピック　リサーチプロジェクト」です。公募で集まったメンバーと「リサーチコレクティブ」を立ち上げ、将来的に名古屋オリンピックをテーマにした新作を完成させるべく、ワークショップを展開しています。

現在も継続して活動を続けており、随時、参加者を募集しています。（詳細はアートラボあいちまでお問いあわせください）

名古屋市は1988年の夏季オリンピック開催に立候補しました。1981年にIOC総会でソウルに決定される直前まで、大方の予想では名古屋開催が見込まれていました。当時の新聞記事やテレビ番組など、オリンピックにまつわる資料を収集し、当時どのような世相のもと、この事業が推進されていったのか、周辺状況も含めて調べています。

展覧会中は展示室の一角に設けられていたプロジェクトルームにて、リサーチの経過報告を展示していましたが、現在はアートラボあいち２Fにて、リサーチコレクティブのコーナーを設け、資料を展示・閲覧できるようにしています。内容は随時更新されています。リサーチの最新情報はFacebookにて発信しています。

今回は、展覧会会期中におこなわれたリサーチミーティングと集めた資料についてレポートします。

【リサーチミーティング】

＜第1回（2017.6.17）＞　初回ということで、イギリスにいる山本高之さんとSkypeでつなぎ、リサーチの目的と今後の活動について意見交換などを行いました。

＜第2回（2017.6.25）＞　愛知県図書館に出向き、名古屋オリンピックをキーワードに関連図書と新聞記事を検索し、複写して資料を集めました。

＜第3回（2017.7.8）＞　展覧会のオープニングにあわせ、公開ミーティングを行いました。山本高之さんとともに、前回までに集まった資料から気になる点をピックアップしたり、参加者それぞれが名古屋オリンピックについて思うこと、心当たりの関係者についてなど、リサーチを進めていくためのブレインストーミングを行いました。

＜第4回（2017.7.22）＞　当時の資料を調査し、関係者をリスト化。そこから今もアクセス可能な人を抽出し、当時の様子について話を伺うインタビューについて具体的に検討しました。

＜第5回（2017.8.5）＞　前回からのリサーチ結果を振り返り、より情報を集める必要性を感じました。名古屋の古書店「シマウマ書房」さんからお借りした名古屋オリンピックの記念グッズをきっかけに、グッズの収集についても意識を向けることになりました。

＜第6回（2017.8.18）＞　インタビューの実施がはじまってきました。当時反対運動の中心的な活動をしていた水田洋先生へのインタビュー実現のための動きと、当時反対運動にかかわっていた書店員さんのインタビューを報告しました。また、この回からミーティングをYoutubeでライブ中継しました。ミーティングの様子はこちら。

＜第7回（2017.8.26）＞　展覧会会期中の最後のミーティングとなりました。

進行状況の報告に加え、ミーティングで話に上がったのはこのリサーチが、誰かに何かを言われてやる学校の課題の様なものではなく、個々の活動になってきているということでした。今後どのようにリサーチを進めて行ったら良いだろうかなどをそれぞれに考え、ミーティングを楽しんでいる印象がありました。ミーティングの様子はこちら。

＜その後の経過＞インタビュー／当時のオリンピック招致をすすめていた部署にいた方からお話をきくことができ、当時のポスター、バッジ、資料などをお借りしました。

【資料について】

当時のテレビ・ラジオ番組のリスト、関連の新聞記事リストと書籍リストをPDFにてまとめています。また、書籍と新聞記事の一部はコピーをアートラボあいちにて閲覧可能です。

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