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2017年11月1日 レポート
レポート|展覧会の様子「ボーダーレス」展
2017年10月7日(土)~2017年10月29日(日)に開催された名古屋芸術大学による展覧会「ボーダーレス」展の様子です。
アーティスト:原田裕貴、中田ナオト、細井博之、田中翔貴、佐藤美代、鳥巣貴美子、松田るみ
会場:アートラボあいち3階
会期:2017年10月7日(土)~2017年10月29日(日)(開館日時:金土日祝、11時~⒚時)
企画:名古屋芸術大学
名古屋芸術大学で学んだ、それぞれ異なる世代の7名のアーティストによる展覧会です。
彫刻、写真、音楽、映像と異なる分野で現在アーティストとして活動を続けている7名が、一つの展覧会を構成しました。
展示室に入ってまず目に入る映像作品は、松田るみ、佐藤美代による合同作品で、映像中に登場する人物もその2名を含んだ参加アーティストたちです。原田裕貴が参加アーティストから集めた制作時の音や、気に入っている楽曲などを編曲した音源を出発点に、そこから田中翔貴がイメージした写真作品を制作。それをきっかけに、鳥巣貴美子、松田るみ、原田裕貴、細井博之がドローイングのワークショップをおこない、そのドローイングを元に、松田るみの表現手法の1つである「映像をなぞる」行為を佐藤美代、中田ナオト一緒におこないました。その映像に、さらに佐藤美代がアニメーションを重ねています。
展示室内では、この映像のまわりに、中田ナオトと田中翔貴の作品、原田裕貴のサウンドインスタレーションが並べられました。映像作品の詳しい制作過程は展示では明らかにされていませんが、それに関わったアーティストたちの作品が同室にあることで、コラボレーションの様相を伝えてくれているようです。
奥の部屋では鳥巣貴美子がドローイングと油彩作品を展示しました。
普段、他の展覧会でも別の作家と同じ空間には展示することがないという鳥巣貴美子ですが、今回はコラボレーションということで、原田裕貴のサウンドにあわせて明滅する照明を展示室に設置しました。自然照明による展示を常とする鳥巣ですが、今回はそれを他の手に委ねる試みをしました。
もう一つの展示室では、細井博之によるサウンドインスタレーションが聞こえる中を、中田ナオトの陶器による作品を手に持って廻るという趣向がみられました。真っ暗な展示室に入ると、手のひらにおさまった中田ナオトの作品が朧げに光ります。その様子とサウンドのコラボレーションはどのように来場者に響いたでしょうか。