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2019年1月23日 展覧会

2月2日(土)より、「ユーモアの作用、あそびの効用 HUMOROUS BEHAVIOR PLAYFUL ACTION」を開催します。

アーティスト|秋良美有、大久保拓弥、小杉滋樹、
会場|アートラボあいち 2階・3階
会期|2019年2月2日(土)〜3月24日(日)

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"人間文化は遊びのなかにおいて、遊びとして発生し、展開してきた"
ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』(Johan Huizinga "Homo Ludens," 1938)

ホモ・ルーデンス(=遊ぶ人)を提唱したホイジンガは、同名の大著を通じて、「遊びそのものが人間文化の基礎である」という根源的命題を探求しました。音楽、演劇、詩、そして美術など「芸術」は、わたしたちの文化をつくる必要不可欠な要素であり、ホイジンガの論旨に従うと、あそびと切り離して考えることは不可能です。本展では、あそびから想起される「身体性」、「相互作用」、「行動」などをキーワードに、芸術行為に内包されるあそびの可能性や拡張性を改めて問いなおします。
愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学とあいちトリエンナーレ実行委員会の連携を軸とする本展では、上述のキーワードから「あそび」とそこから生まれる相互性に着目し各大学から推薦を受けたアーティスト3名が新たに制作した作品を紹介します。そして、「あそび」をテーマにするにあたり、大型児童館としてアートを取り入れたあそびのプログラムを長年展開してきた愛知県児童総合センターに企画協力いただくことで、展覧会の枠組み自体の拡張を試みます。
アーティスト、芸術大学、児童館そしてアートセンターが交わるなかで、人間文化を形成する芸術というあそびの可能性を模索する「体験の場」としての展覧会をお楽しみください。


秋良美有/Miyu Akira
愛知県立芸術大学卒。現在、東京藝術大学大学院修士1年。自分以外の自然や他者など、外的な影響から作品を制作することに興味を持つ。《MADE IN JAPAN》(2018)では他者そのものを主役に据え、展示台の上に座った女性たちが、労働として鑑賞者に微笑みかける。ロールプレイへの興味や、美術装置の可能性を探りながら制作を続ける。

大久保拓弥/Takuya Okubo
名古屋芸術大学卒。プログラミング、グラフィックデザイン、WEBなど、様々なメディアを用いた作品を手がける。《(un)Consciousness》(2015)ではウェアラブル端末によって瞬きの瞬間を捉え、みることができない世界を表現。最新作《(not)find》(2018)では、偏光フィルムを利用し、メディアの持つ面白さや不思議さを体験することを試みた。

小杉滋樹/Shigeki Kosugi
名古屋造形芸術大学卒。陶器による立体作品では、人間の頭部をモチーフとすることが多く、《無題》(2014)では時間軸をテーマに、ポテトチップスを咥えた姿で表現されている。近年は、《自転車マン》(2016)など、身の回りにあるものをモチーフにしつつ、形を簡略化した鮮やかな色彩で構成された抽象的な絵画を制作。陶器作品も絵画作品も「描く」行為として位置付けられる。

主催|あいちトリエンナーレ実行委員会、愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学
企画協力|愛知県児童総合センター(公益財団法人愛知公園協会)