トリエンナーレスクール レポート vol.4「クリエーターはキュレーター」
2012/03/30 13:52|3月3日(土)アートラボあいちにて、澤隆志さん(映像作家/キュレーター)をゲストにお迎えしての
トリエンナーレスクールが開催されました。
愛知県文化情報センターの越後谷卓司学芸員の進行で、<実験映画>や<アートフィルム>と
呼ばれている、映像作品のお話を中心に伺いました。
1960年代になり日本にも最先端の映像表現が入るようになり、商業的な映画とは異なる、
映像を使った表現方法は、作家個人の表現として、注目を浴びるようになりました。
愛知芸術文化センターでも以前からずっと<アートフィルム>を上映しています。
観客の年齢層は幅広く、それぞれの体験などの背景を通して様々な印象を感じているようです。
今回のテーマである「クリエーターはキュレーター」は、今になって生まれた概念ではなく、
かなり前から自然発生的に生まれたものです。
作家は制作するのはもちろんですが、テーマを決め展覧会を企画することもあります。
作家同士が繋がり、ジャンルを超越して新しい素晴らしいものが生まれる。
きっと感覚的に何か互いに通じるものが有るのではないでしょうか。
21世紀に入りデジタル化が進み表現すること、制作すること自体のハードルが大きく下がり
さらには発表のハードルも下がりました。
上映の場もこれまでのように暗く密閉された空間だけでなく日常の広く雑音がある場所でも
それが可能になりました。このことは1つの大きなターニングポイントだったそうです。
アートラボあいち地下1階で特別上映された映像プログラムもスクールの受講生で賑わっていました。
トリエンナーレスクールは来年度も続きます。お楽しみに。
トリエンナーレスクール レポート vol.3
2012/03/02 17:47|2月25日(土)、3回目のトリエンナーレスクールが開催されました。
今回は2011年第54回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館のコミッショナーを務めた植松由佳氏をゲストにお迎えして「ヴェネチア・ビエンナーレでの出来事」について語っていただきました。
世界最大で一番歴史のあるヴェネチア・ビエンナーレは1895年から開催されています。
日本との関わりは、1897年に高村光雲がイタリア館に作品を展示したのが初めてで、1956年に石橋正二郎の寄付により日本パビリオンが完成しました。
ヴェネチア市のジャルディーニ、アルセナーレの会場に加えてまちなかも使って作品を展示し、水の都ヴェネチアの街全体が展覧会の会場となっているとのことでした。
続いて、植松氏がコミッショナーを務められた日本館の作品である「束芋」の「てれこスープ」について、そのテーマである「超ガラパゴス・シンドローム」について触れながらお話いただきました。
スクールの後半では植松氏とあいちトリエンナーレ2013芸術監督である五十嵐太郎氏との対談がありました。
五十嵐太郎監督は第11回 ヴェネチア・ビエンナーレ建築展日本館のコミッショナーも務めたこともあることから、国際展における美術と建築の共通点あるいは相違点などについての話で盛り上がりました。
今回は普段知ることのできないヴェネチア・ビエンナーレの裏話も聞くことのできた貴重なスクールでした。
次回は、3月3日(土)。会場はアートラボあいち1階です。どうぞお楽しみに!
http://aichitriennale.jp/event/index.html
ALA Project No.9 坂本和也 展 展示作業中
2012/02/21 18:08|現在、明日より(3月25日まで)開催の「ALA Project No.9 坂本和也」展の展示作業中です。
アートラボ1階のトリエンナーレ情報スペースでは様々なアーティストの作品を展示してきましたが、
これまでの作品の中で一番大きな作品となっています。
通常は壁にビスを打ち、作品を掛けるのですが、大きな作品になると作品も重くなるので、
ビスだけでは支えきれない可能性もでてきます。
その際は、写真左上のように、木材を壁に打ち付け、そこに作品を掛けています。
無事、作品が3点壁にかかりました!!
でも、このあとも作品の位置を微調整したり、ライティングをしたりと、明日から公開できるように作業はまだまだ続きます。
ご当地WAONカード『あいち三英傑WAON』
2012/02/15 13:11|トリエンナーレスクール レポート vol.2
2012/01/31 14:45|トリエンナーレスクール2011年度の2回目のトリエンナーレスクールが開催されました。
今回はギャラリストの小山登美夫氏をゲストにお迎えし、世界のアートマーケットの中での日本の現代美術について、歴史と現状、今後の展望などについて語っていただきました。
まず、始めに「アートマーケットが影響を受ける芸術祭」についてお話いただきました。
小山氏からは、ヴェネツィア・ビエンナーレ、ホイットニー・ビエンナーレ、カーネギー・インターナショナルなどが挙げられました。これらは共通して「選ぶ人たちに、良い意味での"権威"があり」また「長きにわたる歴史の積み重ねがある」ために、作家が注目されるきっかけとなり、結果マーケットに展開する、とのことでした。
その意味では、始まったばかりのあいちトリエンナーレはまだまだ影響力は小さいものの、今後の積み重ね次第という発言がありました。
続いて、ヨーロッパ各国やアメリカのアートマーケットの特徴や現在、香港を筆頭に注目を集めているアジアなど世界のアートマーケットの動向について紹介されました。
また、アートマーケットにとっての最重要イベントであるアートフェアについてはアート・バーゼルの事例をお話しいただきました。
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最後に、日本の現状と動向について。
小山氏はバブル崩壊までの公立美術館が次々と設立されたことやその際に収集されたコレクション、そうした美術館の高い入場者数、あるいは日本でのトリエンナーレが都市型のものと地方型のものとが複合的に開催されていることなどに言及しながら、「日本の美術資産は豊かだ。ただ地方に分散し過ぎているために、それが市民に見えにくいというのが現状。各地のコレクションや施設を有効活用していくことが出来ると良い」とお話されました。
当日は、開場前から行列ができるほどの盛況で、小山氏のお話にあった「日本には"見る"アートマーケットとしての可能性がある」という言葉を裏打ちするかのようでした。
質疑応答の時間では「ビデオアートやサウンドアートはどのように取り扱われるか?」「小山さんがこの仕事を選んだ動機は?」といった質問が受講生から活発になされ、時間一杯までお答えいただきました。
国内外のアートマーケットの現状や歴史について幅広い観点からお話をうかがうことができ、非常に濃密な時間であったように感じられました。
次回のトリエンナーレスクールは2月25日(土)。
ゲストは第54回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館のコミッショナーを務めた植松由佳氏です。
みなさまのご参加お待ちしております。
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