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2023年6月18日 展覧会
[風土](名古屋造形大学)
アーティスト|佐々木恵海、小杉滋樹、瀬川晃
会 場|アートラボあいち3階
会 期|2023年5月3日(水祝)〜2023年6月18日(日)
開館日時|金土日祝 11時〜19時
イベント【アーティストトーク/作物から実る種-それぞれの作品について】
日 時|2023年5月6日(土)15:00−16:00
定 員|20名(当日先着順)
参加費|無料
参加作家3名によるアーティストトークです。
展覧会はどう在るべきなのだろうか?そもそも何のためにやるのだろう?選ばれし者に向けて成果物を誇示するための聖域なのだろうか?さては道家の如く予定調和を演じつつ芸術既得権益に一石を投じるためであろうか?これは活動の記録であるとともに社会と接続されたときに生じる半透明な問いを十分に内包するものとなる。作家は現象そのものであり、土地土地の風土で育まれた作物である。気候変動があれば反映され、それは風土の証明となり得る。作物から実った種を観察すれば土地土地の現在地が見えてくるのではないか。佐々木は凡百たる日常の風景を切り取り絵画として再構成してゆく。小杉は作品そのものの強度と尺度の外側を見つめ展開している。瀬川は表現を生み出す動機とそのための仕組みの設計を試みている。2023年春夏、種は地続きに還元され新たな作物が実るであろう(MITOS)
企 画|MITOS
コーディネーター|佐藤克久
グラフィックデザイン|日出真司
主 催|「風土」実行委員会、名古屋造形大学、国際芸術祭「あいち」組織委員会
佐々木恵海 / SASAKI Emi(画家)
1998年 愛知県生まれ
2023年 名古屋造形大学大学院造形研究科造形専攻卒業
個展
2023年「通りすがりのDかEかF・・・」(ヴァルール/愛知)
2021年「絵画展」(名古屋市市政資料館/愛知)
グループ展
2019年 トランジット参加(香港)
2018年「ドローイングコミュニケーション展」(沖縄)
受賞歴
2019年「第77回一宮市美術展」奨励賞
私は日常の風景を元に絵を描いています。人によって日頃から目にする風景は様々です。人それぞれにあたりまえの風景があるはずです。あたりまえの風景は身近であることから、もはや背景のように扱っているかもしれません。私は写真やドローイングを用いて風景の一部を切り取ります。その中から形が気になる部分を探し出します。例えは、道端によくいる電信柱は形だけ見ると細長い円柱が同じ間隔で地面の上に立っています。このように風景を形としてみると、日常には意外な形が潜んでいるという発見があります。私はこれを「日常の風景が先入観からリセットされるフレッシュな物の見方ができた瞬間ー」だと感じています。そうして形に解体した風景を堪能するために絵の具のテクスチャやあえて現実は違う色味を用いて切り取った風景を絵画におこしています。
小杉滋樹 / KOSUGI Shigeki(美術作家)
1979年 静岡県生まれ
2004年 名古屋造形芸術大学洋画コース卒業
2006年 名古屋造形芸術大学彫刻コース研究生修了
個展
2021年「小杉滋樹個展」(ケンジタキギャラリー/愛知)
グループ展
2022年「瀬戸現代美術展2022」(菱野団地/愛知)
2019年「瀬戸現代美術展2019」(瀬戸サイト/愛知)
「ユーモアの作用、あそびの効用」(アートラボあいち/愛知)
「アイチアートクロニクル展1919-2019」(愛知県美術館/愛知)
あーすればこーなる、こーすればあーなる、と予想して色や形を置いていく。だいたいうまくはいかないが、描いている周辺の無意識の部分がうまくいっていることに気付く。そして気が付いたとたんにそれは再現できなくなる。あーしてもこーならないし、こーしてもあーならないと知ってはいるけど、あーしたりこーしたりする。うまくいっている部分に気付かないように、知らない絵を描く。
昨年15年ぶりにバイトを転職した。重い荷物を運ぶ仕事で、15年間で身長が4cm縮んでいた。
瀬川晃 / SEGAWA Akira(グラフィックデザイナー)
1970年 岐阜県生まれ
1994年 名古屋造形芸術大学美術学科美術Ⅱ類卒業
グループ展
2021年「森へ into the forest」(春日森の文化博物館/岐阜)
2018年「養老アート・ピクニック」(養老公園/岐阜)
2015年「車輪の再発明プロジェクト展示」(ICC Open Space 2015/東京)
デザインワーク
2016−2022年 願成寺古墳群美術展(美濃國池田山麓物語/岐阜)
2004−2015年 岐阜おおがきビエンナーレ(岐阜)
過程として描かれる形や色とその表現、言語が立ち現れる前に感じられる肌理、動き、視界の周囲に広がる音、などの事象を具現化する。展示では、場の特徴や建築様式から抽出し、干渉稿(モアレ)を使用した測量的(トポグラフィック)な手法と、プリンターやプロッターを用いて「場の解釈」に取り組みたい。これまでの活動を振り返れば、光学的なアプローチに文字や図像、パンタグラフを用いた描画体験の場を制作してきた。表現への動機や対象に共通していることは「仕組みの設計」である。おそらく今回もその場を手がかりに手法を見出し、何かしらの過程を構成する仕込みとしての表現になる。
(展覧会に関する問合せ先)
名古屋造形大学 社会交流センター
住 所:〒462-8545 愛知県名古屋市北区名城2丁目4番1
電 話:052-908-1634