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2023年7月19日 パブリック・プログラム
大学連携プロジェクト2023【県芸・名芸・造形・学芸 夏休み連続講座】
地域の文化芸術の育成と発信を促進することを目的に、愛知県内の4つの芸術大学(愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学、名古屋学芸大学)との連携事業として実施するものです。
連携大学の在学生と卒業生(10年以内)を対象に、美術・芸術の分野で活動していく上で知っておきたい、考えておきたいことなどに焦点を当てた講座を開設します。今期のテーマは、「社会と芸術」「著作権」「アーカイブ」「表現の自由」の4つです。様々な分野の専門家からのレクチャーとディスカッションを通して、各自の目指すシーンで活用できる考え方を学びます。
講座の仕組み
[オリエンテーション]講座の説明と受講生の自己紹介
[インプット]
・レクチャー(45分〜60分)とディスカッション(45〜60分)
・ふりかえり(60分)
[アウトプット]
・プレゼンテーション
スケジュール
9月 2日(土)オリエンテーション
レクチャーとディスカッション「社会と芸術」
ゲスト|服部浩之(キュレーター)
社会の中にある芸術とはいかなる存在なのか、私たちと芸術の関係性などを考えます。
9月 3日(日)レクチャーとディスカッション「著作権」
ゲスト|作田知樹(行政書士(東京都行政書士会)。Arts and Law ファウンダー・理事)
アートの現場で必要な著作権の基礎知識と具体的な事例を学びます。
9月 9日(土)レクチャーとディスカッション「アーカイブ」
ゲスト|文谷有佳里(アーティスト)
活動の記録、記録方法、記録の整理や活用など、事例をもとに考えます。
9月10日(日)レクチャーとディスカッション「表現の自由」
ゲスト|森功次(美学研究者、大妻女子大学国際センター准教授)
法律的な視点ではなく、美学の文脈から表現の自由について考えます。
9月16日(土)プレゼンテーション
1日の流れ
11時00分〜12時00分:オリエンテーション(初日のみ)、前回のふりかえり
13時30分〜14時00分:レクチャーとディスカッションの準備など
14時00分〜16時30分:レクチャーとディスカッション、プレゼンテーション(最終日のみ)
主催
国際芸術祭「あいち」組織委員会、愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学、名古屋学芸大学
助成
文化庁
問合せ先
アートラボあいち(金曜日・土曜日・日曜日・祝日)
住所:〒460-0002 名古屋市中区丸の内三丁目4-13
E-Mail:ala@aichitriennale.jp
URL:https://aichitriennale.jp/ala/
講師プロフィール
服部浩之(HATTORI Hiroyuki)
キュレーター。建築を学んだのちに公立のアートセンターに勤務し、アーティスト・イン・レジデンスに携わる。その傍らで、アートスペースを運営したり、アートプロジェクトや芸術祭・国際展に参加し、近年は美術大学で教鞭をとる。山口、青森、秋田、名古屋など異なる地域に暮らし、アジア各地で生まれる表現活動を調査研究するなかで、異なる領域の応答関係に関心をもち、様々な表現者との協働を軸にしたプロジェクトを展開する。主な企画に、「ARTS&ROUTESあわいをたどる旅」(秋田県立近代美術館、2020年)、第 58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」(2019 年)。
作田知樹(SAKUTA Tomoki)
芸術分野の中間支援、知的財産、法務、文化権、検閲/表現規制を中心とした芸術文化行政、文化政策(日本および米国)の専門家。行政書士(東京都行政書士会)。Artsand Lawファウンダー・理事。Arts Managers Lab.メンバー。東京芸術大学美術学部先端芸術表現科卒。京都精華大学大学院、秋田公立美術大学非常勤講師。著作に『クリエイターのためのアートマネジメント常識と法律』、共著に『美術の日本近現代史. 制度・言説・造型.』など。
文谷有佳里(BUNYA Yukari)
アーティスト。愛知県立芸術大学音楽学部作曲専攻卒業。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。紙にペンやカーボン紙で即興的に線を描くドローイング作品を制作している。主な展覧会に、「線からはじまるふたつの世界」真庭市蒜山ミュージアム(岡山、2023)、「桃源郷通行許可証」埼玉県立近代美術館(2022-23)、「ON―ものと身体、接点から」清須市はるひ美術館(愛知、2022)、「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」愛知県美術館(2019)、など。
森功次(MORI Norihide)
美学研究家。大妻女子大学准教授。著作に『ワードマップ現代現象学』(新曜社、2017年、共著)、『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(総合法令出版、2022年、共編著)など。論考に「「あいトリ」騒動は「芸術は自由に見ていい」教育の末路かもしれない」(『現代ビジネス』、2019年)など。訳書にロバート・ステッカー『分析美学入門』(勁草書房、2013年)、ノエル・キャロル『批評について――芸術批評の哲学』(勁草書房、2017年)、ドミニク・マカイヴァー・ロペス、ベンス・ナナイ、ニック・リグル『なぜ美を気にかけるのか:感性的生活からの哲学入門』(勁草書房、2023年)などがある。