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2024年9月1日 パブリック・プログラム
アートマネジメントアカデミー2024
アートラボあいちでは、2018年よりこの地域の文化芸術の育成と促進を目的に、様々な形で人材育成プログラムを実施してきました。
2023年度より引き続き、プログラムディレクターに、これまでアーティストとの協働やアートプロジェクトのプロデュースをはじめとする文化芸術の環境創造を行ってきた野田智子氏を迎え、国内外の芸術祭やアートプロジェクトなど、アートの実践現場で活躍できる人材の育成を目指します。
今回のプログラムでは、芸術祭やアートプロジェクトの企画・運営を担う専門家をゲストに招き、専門的な知見に基づく講義やこれまでの事例の紹介をする[レクチャー]と、ゲストやレクチャー内容について自由に意見交換ができる時間や、芸術祭についての理解を深めたり、運営側の視点で考えたりする[HR(ホームルーム)]で構成します。また、プログラムでの学びを活かす場として、参加者が主体的にアートプロジェクトを企画・制作・運営などに挑戦する実践プログラムも設けます。
プログラムの仕組み
[オリエンテーション]
プログラムの説明と参加者による自己紹介を行います。
[レクチャー]
芸術祭やアートプロジェクトの企画・運営を担う専門家をゲストに招き、各分野の専門的な知識やこれまでの事例の紹介をします。レクチャー終了後には、参加者同士で自由に意見交換ができる時間を設けます。
[HR(ホームルーム)]
芸術祭について学び、運営側の視点に関する理解を深めるため、勉強会やワークショップなどを実施します。
[実践プログラム]
参加者によるアートプロジェクト実践の場です。有志によって構成し、メンバー自ら企画したプログラムを運営します。
[アーカイブ]
各回の活動内容をアートラボあいちのWEBサイト等で報告します。
実施場所
アートラボあいち(名古屋市中区丸の内3-4-13 愛知県庁大津橋分室2階)
参加費
無料(交通費や昼食代等は各自負担となります)
活動時間とスケジュール
日程|2024年10月6日(日)、10月19日(土)、11月9日(土)、12月1日(日)、12月21日(土)、12月22日(日)
時間|10時30分〜17時00分(昼休憩有り)
2024年10月6日(日)
ホームルーム【オリエンテーション、参加者交流会】
レクチャー 【公共性から文化芸術を考える】戸舘正史(文化政策、アートマネジメント)
アートと社会のつなぎ手に必要な眼差しとは何か。目の前の「わたし」や「あなた」を捉え直すことで見えてくる、アートマネジメントの社会的な位置づけについて考えます。
10月19日(土)
ホームルーム【国内で開催している主要な芸術祭についての勉強会_01】
レクチャー 【まだ見ぬ風景をともにつくる】堀切春水(NPO法人BEPPU PROJECTプロジェクトマネージャー)
世界有数の温泉地として知られる大分県別府市で、アートを活用した地域づくりに取り組む「BEPPU PROJECT」。革新的なプロジェクトを事例にアーティストと協働する仕事に迫ります。
11月9日(土)
ホームルーム【国内で開催している主要な芸術祭についての勉強会_02、企画立案と実施のはなし】
レクチャー 【キュレーターの仕事】
ゲスト|塩津青夏(愛知県美術館学芸員)
美術館や芸術祭の中で展覧会がどのようにつくられているのか、過去に開催された事例を辿りながら、キュレーションの技術とキュレーターの職能について紐解きます。
12月1日(日)
ホームルーム【アートプロジェクト現場視察 アートサイト名古屋城2024】
アートラボあいちより徒歩移動。本プログラムディレクターである野田智子がプロデューサーを務めるアートプロジェクトの視察。
レクチャー&ワークショップ【もやもやを相談し合う場をひらく】
ゲスト|内山幸子(ひと息しごと/アートマネージャー)
文化芸術の現場では、プロジェクトごとに様々な人たちとチームを組んだり、協働したりする機会があります。そのような現場での水平な関係づくりや、アートに従事する人たちの互助や共助の仕組みを「相談」という切り口から考えます。
12月21日(土)
ワークショップ【鑑賞ディスカッション】
ゲスト|村上慧(アーティスト)
「作品は解釈を待っている」と考える村上により発案された、みんなで展覧会を鑑賞し、鑑賞後に感想を話し合うワークショップに参加します。アーティストの表現活動を受けとめ、その中身について人と話しあうことによって、お互いの考えを深め、展覧会をひとつの経験として持ち帰ることを目指します。
12月22日(日)
ふりかえりプレゼンテーション
参加者各自でこれまでの自身の学びをふりかえり、今回の活動についてのプレゼンテーションを実施します。
募集人数 15名程度
対象・応募条件
以下の条件を全て満たすこと
・満18歳以上(2024年4月1日時点)
・アートコーディネーターやアートマネージャー・キュレーターなどアートに関わる仕事を目指している方
・大学や専門学校、アートスクール等の教育機関にて美術・芸術分野を専攻または在籍していた・している方
・全6回の日程への出席の他、実践活動などに積極的に参加が可能な方
申込方法
参加希望者は、件名に[アートマネジメントアカデミー2024参加申込]と明記し、以下の項目を全て記入の上メールにて[ala@aichitriennale.jp]までお申し込みください。
1)氏名(ローマ字表記も追記すること)
2)所属
3)参考となる学歴
4)現在の主な活動場所
5)日中連絡のとることができる電話番号
6)関わったことのある国内外の芸術祭やアートプロジェクト(プログラム・肩書き等)
7)応募の動機(400字程度)
8)主催者へ事前に伝えておきたいこと
申込期限
2024年9月1日(日)
選考スケジュール
1)書類選考結果通知 2024年9月5日(木)※メールにて通知
2)オンライン面接 2024年9月14日(土)
※書類選考に合格された方にはオンライン面接を行い、参加者を決定します。
※上記の面接日に不都合がある場合は個別に調整します。
注意事項
本プログラムの記録写真および記録動画を、活動報告や広報の目的で、印刷物やウェブサイトで公開する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
主催 国際芸術祭「あいち」組織委員会
助成 文化庁
企画・運営
プログラムディレクター|野田智子(アートマネージャー、Twelve Inc.取締役)
コーディネーター|近藤令子(アートラボあいちマネージャー)
ロゴデザイン
有佐祐樹(グラフィックデザイナー)
問合せ先
アートラボあいち(金曜日・土曜日・日曜日・祝日)
住所:〒460-0002 名古屋市中区丸の内三丁目4-13
E-Mail:ala@aichitriennale.jp
URL:https://aichitriennale.jp/ala/
プログラムディレクタープロフィール
野田智子(NODA Tomoko)
アートマネージャー/Twelve Inc.取締役/Nadegata Instant Party
2020年よりアートマネジメントとメディアプロデュースを軸にしたアーツプロダクション「Twelve Inc.」を設立し、生活と地続きでアートの環境創造とアーティストとの協働を行う。アーティストコレクティヴ「Nadegata Instant Party」メンバー。これまで現代美術作品の販売、国際美術展の広報等を経験したのち、2013年-2019年アートマネジメントを専門とした個人事務所「一本木プロダクション」主宰。2015年-2017年Minatomachi Art Table, Nagoya[MAT, Nagoya]共同ディレクター。2018年-2019年「あいちトリエンナーレ2019」ラーニングセクションマネジメント、2021-2022年国際芸術祭「あいち2022」ラーニングコーディネーター。2020年より関西学院大学にて非常勤講師を務める。
ゲストプロフィール
戸舘正史(TODATE Masafumi)
文化政策、アートマネジメント
専門は文化政策、アートマネジメント、教育普及。公共ホール、美術館、中間支援機関などでの勤務を経て2018年から2023年3月まで愛媛大学社会共創学部寄附講座「松山ブンカ・ラボ」のディレクターを務める。現在、東京都港区立みなと芸術センター参与、港区文化芸術活動サポート事業調査員、都民芸術フェスティバル(音楽部門)外部評価員、四国学院大学非常勤講師。日本文化政策学会会員。共著に『芸術と環境』(論創社、2012)など。
堀切春水(HORIKIRI Harumi)
NPO法人BEPPU PROJECTプロジェクトマネージャー
早稲田大学大学院文学研究科修士課程美術史学専攻修了。「あいちトリエンナーレ2013」アシスタント・ディレクター(2013)、フリーランスとしてアーティストマネジメントやアートプロジェクトの企画運営(2014-2019)を経て、2020年より現職。現職では「下平千夏:「孵化過程」の先へ」(2020)、「廣川玉枝 in BEPPU」(2021)、別府市創造交流発信拠点「TRANSIT」(2022-2023)、「ALTERNATIVE-STATE #5 中﨑 透」「清島アパート」 (2024) 等を担当。展覧会、芸術祭、ハード・ソフト整備、コーディネート業、作品設置の管理進行など多岐にわたる業務に携わる。
塩津青夏(SHIOTSU Seika)
愛知県美術館学芸員
愛知県立芸術大学芸術学専攻卒業、名古屋大学大学院文学研究科修了。専門は近現代美術。愛知県美術館での主な担当展覧会に「ピカソ、天才の秘密」展(2016)、APMoA Project, ARCH「西岳拡貴」(2012)、「久保智史」(2014)、「占部史人」(2014)、「松村かおり」(2015)など。あいちトリエンナーレ2013アシスタント・キュレーター。2017年から2023年まで愛知県国際芸術祭推進室で「あいちトリエンナーレ2019」、「国際芸術祭「あいち2022」」のプロジェクト・マネージャー。
内山幸子(UCHIYAMA Sachiko)
ひと息しごと/アートマネージャー
秋吉台国際芸術村勤務、1年間のメキシコ滞在を経て、2012年より関西を拠点にフリーランスでアートマネジメントに携わる。近年の活動に、五領アートプロジェクト(2017-)、京都精華大学アートマネジメント人材育成事業「芸術実践と人権--マイノリティ、公平性、合意について」(2018-21)、「あなたの隣を歩く人がいる」(2021-23)の企画・運営など。また、コロナ禍で京都市文化芸術相談窓口[KACCO](2020-22)、大阪市アーティストサポート窓口[なにそうだん](2022-24)の相談員を務めたことをきっかけに、2023年に文化芸術を専門とした相談所「ひと息しごと」を設立。著書に『水平を共に目指して』山田創平編著『未来のアートと倫理のために』(左右社、2021)。
村上慧(MURAKAMI Satoshi)
アーティスト
東京都生まれ。長野・千葉・東京を拠点に活動。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。近年は千葉県山武市に購入した土地で、自然現象を利用した冷暖房を開発する《村上勉強堂》計画を進めている。主な展覧会に「村上慧 移住を生活する」(金沢21世紀美術館)、「TERRADA ART AWARD 2023 ファイナリスト展」(寺田倉庫)。著書に『家をせおって歩く』(福音館書店)、『家をせおって歩いた』(夕書房)などがある。