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アンネ・イムホフAnne Imhof
- 1978年ギーセン(ドイツ)生まれ。
- ベルリン(ドイツ)/ニューヨーク(米国)拠点。
IC15
五輪代表選手も巣立った一宮市スケート場は、1965年に設立され、2022年3月にその役割を終えました。氷を張るためのパイプがむき出しになった元スケート場の空間で、アンネ・イムホフは大型スクリーンで新作映像を見せています。
イムホフは2017年のヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞(ドイツ館)を受賞するなど、この10年のグローバルな現代アート界で最も注目されてきたアーティストのひとりです。パフォーマンス、絵画、彫刻、サウンドなどのメディアが生みだす多層性に、身体の動きが暗示するコード、今日の世界的なユース・カルチャーなどを織り込んできました。2016年、コラボレーターのエリザ・ダグラスと出会ったことも、イムホフの活動の幅を飛躍的に広げました。
近年は、鑑賞時間の限定されるパフォーマンスを記録し、それを再編集した映像作品も展示しており、本展の《道化師》(2022)もその一例です。昨年、パリのパレ・ド・トーキョーでの個展「ナチュール・モルト」では、20名ほどのダンサーによる数時間のパフォーマンスが複数回開催されました。映像作品では、そのなかのひとり、あるいは二人のパフォーマーに着目しています。音楽の激しさやスピードに合わせるように、ときに過激に、ときにスローモーションで動き、言葉として聞き取ることのできない叫び声も発するダンサー。彼らを見つめる観客を社会全体の象徴と捉えれば、ダンサーたちの動きは現代社会の不確実性、不安定さや不透明性に抗う、われわれひとりひとりの不安や不満、怒り、葛藤のようにも、あるいは全体が夢や幻影のようにもみえます。
57年にわたって多くの人が滑走したこの空間を、イメージと音が占拠していますが、2つの大型スクリーンとラインアレイスピーカーも、インスタレーション全体の彫刻的要素として極めて重要な役割を果たしています。
- 主な作品発表・受賞歴
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- 2021
- 「Natures Mortes」パレ・ド・トーキョー(パリ、フランス)
- 2021
- 「SEX」 Castello di Rivoli Museo d’Arte Contemporanea(トリノ、イタリア)
- 2019
- 「SEX」シカゴ美術館(米国)
- 「SEX」テート・モダン(ロンドン、英国)
- 2017
- 「FAUST」第57回ヴェネチア・ビエンナーレ、ドイツ館(ヴェネチア、イタリア)、金獅子賞
展示情報
《道化師》2022
IC15
- 開館時間
- 10:00-18:00
※入館は閉館の15分前まで
- 休館日
- 月曜日(祝休日は除く)
- 会場・アクセス
- 旧一宮市スケート場
- JR「尾張一宮」駅下車 徒歩16分
- 名鉄「名鉄一宮」駅下車 徒歩16分