今、を生き抜くアートのちから

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井上 唯Inoue Yui

  • 愛知県生まれ。
  • 滋賀県在住。

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愛知県豊橋市出身の井上唯が、有志のリサーチメンバーと共に「ほの国」でのフィールドワークを通して、「移動」や「交易」といった人間の営みを切り口に、この世界のあり方を捉え直していくプロジェクトとして2021年11月よりスタートしました。

「ほの国」とは、愛知県の東部にある東三河地域のこと。かつてこの地に存在した「穂国」に由来し、奥三河の山々から豊川の流れを中心に、豊橋平野から渥美半島までを指します。 外海や内海での漂着物の収集や、この地域に点在している窯跡周辺の粘土を採取したり、豊川流域で河原の石を観察し、来歴について学ぶことでこの地の成り立ちを実感したり。またあるときには、祭祀に使われる飾りのつくり方を習い、民話の語りを聞きながら物語の生まれた場所を実際に巡るなど、様々な専門家や地域の方々の協力を得ながら「ほの国」を少しずつ掘り下げていきました。

今回の展示は、「ほの国」が古代から海や河川、陸路を介して東西を結び、人・モノ・情報が盛んに行き交う「結節点」であったことから発想し、人と人が出会うmeeting pointで自然発生的に生まれる「市」をイメージ。活動のなかで収集した素材や手法、土地の物語を元につくられた交易品やこの地域の気候風土が育んできた風景、外との多様なつながりを想像させるモノや資料などで空間を構成しています。会期中には、展示スペースに「市」を立て、来場者が持ってくるモノ(または知恵や技術など)と交易品を交換するワークショップを開催します。

※市の開催予定日: 2022年8月20日(土)、21日(日)、9月24日(土)、25日(日)

主な作品発表・受賞歴
主な展覧会に「Soft Territory かかわりのあわい」滋賀県立美術館(2021年)、ヨコハマ・パラトリエンナーレ2017(神奈川)、「SOKO LABO」瀬戸内国際芸術祭2016(香川)などがある。

展示情報

《“ほの国”を知るためのプロジェクト》2022

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  • 国際芸術祭「あいち2022」展示風景
  • 《“ほの国”を知るためのプロジェクト》 2022
  • 撮影: ToLoLo studio
開館時間
10:00-18:00(金曜日は20:00まで)

※入館は閉館の30分前まで

休館日
月曜日(祝休日は除く)
会場・アクセス
愛知県美術館ギャラリー(8F)
  • 東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩3分
  • 瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩3分