今、を生き抜くアートのちから

ARTISTSアーティスト

升山 和明Masuyama Kazuaki

  • 1967年岐阜県生まれ。
  • 愛知県拠点。

IC07

升山和明が生み出すコラージュ作品の多くは、犬山市にかつてあった「清水屋」という総合スーパーとタクシーをモチーフとしています。どうやら、滞在している福祉施設から自宅へと帰る道すがら「清水屋」を車窓から見かけたことがきっかけになっているようです。タクシーもその時に目にしたのでしょうか。

この「清水屋」は近年、惜しまれつつも閉店しました。また、新型コロナウイルスの感染拡大により升山が外出する機会も大きく減っています。しかし、今なお、升山の作品にはこのスーパーや車が登場しており、彼にとってこれらは特別な意味があることがうかがえます。

彼の作品の多くはコラージュでつくられています。升山は最初に建物や車体の絵を描いた後、それら画像を輪郭にそって切り取り画用紙に貼り付けます。画用紙は背景として特に意識されてはいないようで、建物や車は天と地の上下感覚や奥行きの感覚のないまま、自由自在に紙上を浮遊しています。加えて、彼自身の名前や、制作年月日といった文字がイメージの間で踊っています。イメージも文字も特定の地点に完全に固定されずに遊離しており、その流動的な様子は、記憶や連想の不確かさとも共通します。

升山和明は、愛知県で開催されている「あいちアール・ブリュット展」、「ふれあいアート展」などの公募展への出展を重ね、「第59回小牧市民美術展」にて市議会議長賞(2018)を受賞します。近年は、「アール・ブリュット-日本人と自然-in 東海・北陸」ミュゼ雪小町(2020、新潟)をはじめ、東海地域以外でも作品発表の機会が増えています。

主な作品発表・受賞歴
2020
「アール・ブリュット -日本人と自然- ㏌ 東海・北陸ブロック」ミュゼ雪小町(新潟)
2018
「第59回小牧市民美術展」(愛知)、市議会議長賞
2014-
「あいちアールブリュット展」(愛知)
2008-
「ふれあいアート展」(愛知)

展示情報

IC07

  • 国際芸術祭「あいち2022」展示風景
  • 撮影: ToLoLo studio
開館時間
10:00-18:00

※入館は閉館の15分前まで

休館日
月曜日(祝休日は除く)
会場・アクセス
旧一宮市立中央看護専門学校(4階)
  • JR「尾張一宮」駅下車 徒歩16分
  • 名鉄「名鉄一宮」駅下車 徒歩16分