今、を生き抜くアートのちから

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リタ・ポンセ・デ・レオンRita Ponce de León

  • 1982年リマ(ペルー)生まれ。
  • メキシコシティ(メキシコ)拠点。

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5種類の新作を意欲的に制作したリタ・ポンセ・デ・レオンの最初の作品は、アフリカが起源とされ、チリやペルーなど中南米で雨乞いの儀式に用いられるレインスティックと呼ばれる擬音楽器を基にした《人生よ、ここに来たれ》。三名の協力者の人生の節目を単語だけで綴った、いわば「他者の人生を聴く」インタラクティブな音響作品です。オアハカの職人による手漉きの紙にしたためられた、詩人のヤスキン・メルチーによる詩の作品《雨の声》も併せて展示されています。次の交差点のような空間には、楽器のマリンバに似た《魂は夢を見ている》が設置されました。メルチーと日本の詩人である新納新之助の二人が選定した言葉が音板に刻まれています。観客がそれらを自由に入れ替えることで、詩と音楽が共鳴する場が創出されました。そして最後の空間には、ポンセ・デ・レオンによるドローイング10点と、彼女の友人たちの手による即興的なドローイング・パフォーマンスを収録した短い映像作品が並びました。

これらの作品を結ぶのは、ポンセ・デ・レオンの友人であり共同制作者でもあるメルチーが彼女に投げかけた「生きがいのある人生とは?」という問い。それは、メキシコ、ペルー、そして世界中で、健やかに生きることが困難な現代社会を反映しているでしょう。この問いへの解を模索する過程がSTILL ALIVEへの応答になると確信したポンセ・デ・レオンは、様々な個性や違いを包摂した生の多様性と豊かさを、身体性を伴う作品の体験を通して多くの人々と共有しようと試みています。以前、日本に滞在した際、日本の前衛舞踊である暗黒舞踏を学んだことも、彼女の詩的で経験的な思考に影響を与えています。

ポンセ・デ・レオンは2016年の第32回サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)のほか、スイスのクンストハレ・バーゼルやメキシコ近代美術館など多数の展示歴があり、観客参加型の作品で知られています。

主な作品発表・受賞歴
2018
「Rita Ponce de León / Fina Miralles」Fundación Cerezales Antonino y Cinia(レオン、スペイン)
2016
第32回サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)
2014
クンストハレ・バーゼル(スイス)
2014
80M2 Livia Benavides Gallery(リマ、ペルー)
2014
メキシコ近代美術館(メキシコシティ)など展示多数。
2019-21
SNCA (National System of Art Creators), National Fund for Culture and the Arts, Mexico(メキシコ政府による、文化芸術活動への助成制度)

展示情報

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  • 国際芸術祭「あいち2022」展示風景
  • 《人生よ、ここに来たれ》 2022
  • 撮影: ToLoLo studio
開館時間
10:00-18:00(金曜日は20:00まで)

※入館は閉館の30分前まで

休館日
月曜日(祝休日は除く)
会場・アクセス
愛知県美術館(10F)
  • 東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩3分
  • 瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩3分

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