今、を生き抜くアートのちから

ARTISTSアーティスト

徳重 道朗Tokushige Michiro

  • 愛知県生まれ。
  • 愛知県拠点。

AC45

機械工業が盛んな愛知県は、その担い手として多くの外国人労働者や技能実習生に支えられています。徳重道朗は個人や共同体のアイデンティティの指標となりえる「風景」に着目し、リサーチメンバーとともに、愛知県で暮らすミャンマーの人々の生活について調査を行いました。活動を通して、日本で生活していくなかで彼らが発見した風景を同じ土地に住む隣人としてどうすれば共有できるのか、試行錯誤しながら進めていきました。

母国ミャンマーのために募金活動をするグループを手伝ったり、名古屋市内のミャンマー式仏塔「ミッタディカパゴダ」や、瀬戸市内で営まれているバナナやローゼルなどのミャンマー食材を栽培する畑、そしてミャンマー人たちの祭りを訪問したりするなかで、技能実習生として来日した若い世代、80年代の民主化運動影響下で来日した世代、さらに彼らを支援する日本人など、様々な人々と出会いました。

展示会場では、これまでに出会った在日ミャンマー人の願いや愛知での発見が書かれた短冊、民族衣装ロンジーなどの展示のほか、映像や写真によってリサーチ活動や交流の様子を紹介しています。普段は見過ごしてしまう事象に目を向け、メンバーがなんとかして異なる文化を持つコミュニティと連帯接合しようと議論を重ねる様子が記録されています。

主な作品発表・受賞歴
主な展覧会に、個展「ゆきゆきて神戸」兵庫県立美術館アトリエ1(2020年)、グループ展に「パラランドスケープ”風景”をめぐる想像力の現在」三重県立美術館(2019年)、あいちトリエンナーレ地域展開事業「Windshield Time-わたしのフロントガラスから 現代美術 in 豊田」豊田駅周辺の様施設(2019年、愛知)、Assembridge NAGOYA 2016「パノラマ庭園 ─ 動的生態系にしるす─」ポットラックビル及び名古屋港─築地口界隈(2016年、愛知)、「Diamonds Always Come in Small Packages」Kunst Museum Luzern(2015年、スイス)などがある。

展示情報

《穴あきの風景》2022

AC45

  • 国際芸術祭「あいち2022」展示風景
  • 《穴あきの風景》 2022
  • 撮影: ToLoLo studio
開館時間
10:00-18:00(金曜日は20:00まで)

※入館は閉館の30分前まで

休館日
月曜日(祝休日は除く)
会場・アクセス
愛知県美術館ギャラリー(8F)
  • 東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩3分
  • 瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩3分