今、を生き抜くアートのちから

ARTISTSアーティスト

岸本 清子Kishimoto Sayako

  • 1939年愛知県生まれ。
  • 東京都及び愛知県を拠点に活動。1988年愛知県にて没。

AC39

愛と自由に満ちた社会への変革を説いた芸術家、岸本清子。彼女は、情熱的で幻想的、そして気宇壮大な絵画を掲げ、来るべき理想世界について強く訴えました。ここに展示されているのは彼女が遺した絵画と、パフォーマンスの記録です。画中には、岸本自身の化身と思われる猫や昆虫、ゴリラなどの動物がたびたび登場し、彼らは宇宙空間を生き生きと駆け巡りながら、既存の社会からの脱却を目指します。

また、岸本は自分を、苦しみや悩みなどの「地獄」を人々の代わりに引き受ける「地獄の使者」だと名乗り、大須や栄などの街中でもたびたびパフォーマンスを行いました。パフォーマンスの多くに絵画が用いられ、どうやら絵画はパフォーマンスのための舞台装置、あるいは彼女の考えを図示する絵巻のような役割を持っていたようです。加えて、そこには岸本オリジナルの詩文が添えられました。こうした活動は、絵画、身体表現、文筆といったジャンルを横断するのみならず、展示室の外へと大胆に飛び出すものだったといえます。これら多彩な表現活動に彼女は全身全霊をかけ、不均衡な権力構造や、根強い男性中心主義からの変革を唱え続けました。

名古屋出身の岸本清子は大学進学のために上京し、高校の先輩である荒川修作や赤瀬川原平と共にネオ・ダダイズム・オルガナイザー(ネオ・ダダ)に参加します。そして1960年代の東京の前衛シーンで活躍した後、名古屋に帰郷して精力的に制作、発表を続けますが、1988年に病のため49歳で亡くなります。しかし、彼女のエネルギッシュな表現及びメッセージは、今こそ多くの人の共感を呼ぶのではないでしょうか。

主な作品発表・受賞歴
2011
「よみがえる岸本清子」宮城県美術館
2006
「リアルユートピア~無限の物語」金沢21世紀美術館(石川)
2005
「前衛の女性 1950-1975」栃木県立美術館
1990
「岸本清子遺作展」名古屋電気文化会館(愛知)
1988
個展「女桃太郎ザムライ・岸本清子の唄と語りの夕べ」ASG(愛知)
1983
個展「21C. Erotical Flying Machines 銀河の旅」ギャラリー・ラブコレクション(愛知)
1981
個展「I am 空飛ぶ赤猫だあ!」ギャラリー79(愛知)
個展「ホワイトマウンテンゴリラの決断と内省」ギャラリー79(愛知)
1980
個展「創世記の崩壊―そして海」ボックスギャラリー(愛知)
1967
個展「look left!」桜画廊(愛知)
1960
「第12回読売アンデパンダン展」東京都美術館(1963年の15回まで3回参加)
「第2回ネオ・ダダ展」吉村益信アトリエ(東京)
「第3回ネオ・ダダ展」日比谷画廊(東京)

展示情報

AC39

  • 国際芸術祭「あいち2022」展示風景
  • 《21c. Erotocal Glying Machines ― 銀河の旅(原画)》[部分] 1983
  • 撮影: ToLoLo studio
開館時間
10:00-18:00(金曜日は20:00まで)

※入館は閉館の30分前まで

休館日
月曜日(祝休日は除く)
会場・アクセス
愛知県美術館ギャラリー(8F)
  • 東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩3分
  • 瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩3分