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愛知と世界を知るためのリサーチ『穴あきの風景』徳重道朗

  • 2021年11月16日

「愛知と世界を知るためのリサーチ」では、アーティスト等がリーダ―となって、様々な視点で愛知を発見していくプロジェクトを実施します。

アーティスト・徳重道朗がリサーチリーダーとなる『穴あきの風景』は、私たちのアイデンティティの指標となりえる風景に着目し、移民労働者など多くの在留外国人の方々が暮らす地域において、普段は見過ごしてしまう事象に目を向けることで浮かび上がってくる風景をリサーチしていきます。


プロジェクトに寄せて リサーチリーダー・徳重道朗とくしげみちろう(アーティスト)
風景という観点から、愛知を捉え直す機会とします。例えば愛知にくらす在留外国人にとって愛知の風景とはどのようなものか。或いは愛知の風景においてどのような文化を育んでいるか。本プロジェクトにおいては、ミャンマー人はじめ在留外国人の方々との交流を通して、様々なもののやりかたを学び、風景の新たな活用法を考察したいと思っています。
風景とは、私たちの日常において様々な役割を担っています。まずわたしたちが住まう地域の風景は、アイデンティティを保証するものであり、それゆえに同じ地域に住むもの同士の連帯感を高めてくれるものでもあるでしょう。また、私たちにとっていくつかの愛知の風景は日常ですが、そのような風景でも、誰かと一緒に見ればまた少し違って見えることでしょう。私たちはいたるところでそれぞれに風景を介したコミュニケーションを行い、想像力を刺激し合いながら、あたかも集合知のように愛知の風景を育んでいるのかもしれません。しかしながら、その風景には穴が空いているかもしれません。同じ地域に住まいながらも私たちの文化や社会から抑圧されているか疎外されている、例えば在留外国人たちなどの存在によって...。彼らにとっては愛知の風景とは他者の風景であるにも関わらず、あるいはそれゆえに、その中でなんとかやっていくために様々なもののやりかたを編み出しているかもしれません。コミュニティのネットワーク、異なる外国人同士の連帯の仕方、相互扶助の在りよう、生活の知恵など。それらのもののやりかたを学ぶと風景もまた違った捉え方ができるかもしれません。

メンバー募集について
リサーチリーダー・徳重道朗と共に毎月1回程度のフィールドワークに参加し、「あいち2022」での発表に向けた制作や期間中のイベントなどにも継続して関わっていただける方を募集(活動日以外にも個々でリサーチを積極的に行える方を希望)します。参加者の皆様と共に考え、相談しながらプロジェクトを進めていきます。詳細はキックオフ・ミーティングでお伝えします。

定員|10名(要申込)
※定員を超えた場合は、申込時にご記入いただく参加希望理由により選考を行います。

【申込み方法】
画面下にある「申込み受付中」ボタンから、申込みフォームに入力してお申込みください。
申込みフォームの「その他コメント」の欄に、参加希望理由を記入してください。
申込み締切:2021年12月7日(火)正午

※参加の可否は、12月9日(木)にメールでご連絡します。

募集を終了しました
たくさんのお申込みありがとうございます

【参加条件など】
・本プロジェクトの参加の際(個人のリサーチ含む)に発生する交通費、食費、施設入場料等の諸経費は各自でご負担ください。
・活動中の様子を写真と動画によって記録します。記録した写真や動画はご本人の同意のもと、国際芸術祭「あいち2022」の広報物や報告書等で使用する場合があります。
・活動にあたっては、参加者を被保険者とした団体傷害保険に、国際芸術祭「あいち」組織委員会において加入します。

【活動日】
2021年 12/12(日)
2022年 1/9(日)、2/6(日)、3/6(日)、 4/10(日)、5/15(日)、6/5(日)
※各日の集合場所や活動内容は、随時お知らせします。
※2022年7月以降の予定は、確定次第お伝えします。

キックオフ・ミーティング
キックオフ・ミーティングでは、リサーチリーダーである徳重道朗のこれまでの作品紹介と、今回のリサーチプロジェクトについての説明を行います。その後、参加者の皆様と今後のリサーチ先やプロジェクトの進め方について相談します。

日時|12月12日(日)16時30分〜18時30分

会場|アートラボあいち 〒460-0002 名古屋市中区丸の内三丁目4-13 愛知県庁大津橋分室2~3階

徳重道朗プロフィール
愛知県在住。風景をモチーフとしたサイト・スペシフィックなインスタレーションを制作。かつては風景の模型を組み立てるために、こけしやアイヌ人形を彫り下げていたが、近年は実際の風景を掘り下げることを試みている。近年の主な展覧会に、個展「ゆきゆきて神戸」兵庫県立美術館アトリエ1(2020年、兵庫)、グループ展に「パラランドスケープ"風景"をめぐる想像力の現在」三重県立美術館(2019年)、あいちトリエンナーレ地域展開事業「Windshield Time-わたしのフロントガラスから 現代美術 in 豊田」豊田駅周辺の様々な施設(2019年、愛知)、Assembridge NAGOYA 2016「パノラマ庭園 ー動的生態系にしるすー」ポットラックビル及び名古屋港ー築地口界隈(2016年、愛知)、「Diamonds Always Come in Small Packages」 Kunst Museum Luzern(2015年、スイス)などがある。

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《すみにおける男》2007

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《対岸の風景》(部分)
「パラランドスケープ"風景"をめぐる想像力の現在」2019、三重県立美術館

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「ゆきゆきて神戸」2020、兵庫県立美術館アトリエ1 photo:高嶋清俊

プロジェクトに関するお問い合わせ先
https://aichitriennale.jp/2022/contact/index.html

『穴あきの風景』トークセッション 9月4日

「穴あきの風景」では愛知に住むミャンマー人をとおして、普段は見過ごしてしまう事象に目を向けることで浮かび上がってくる風景をリサーチしてきました。アーティストの徳重道朗とプロジェクトメンバーが当プロジェクトについてトークします。在日ミャンマー人の方をゲストに迎え、ミャンマーの現状や歴史についても学びます。


開催日|9月4日(日)
開催時間|14:00-15:30
会場|愛知芸術文化センター8階 ラーニングルーム・オープンスペース
参加費|無料
申込|予約不要(当日先着順)

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『穴あきの風景』トークセッション 9月19日

愛知と世界を知るためのリサーチ『穴あきの風景』では、愛知に住むミャンマー人をとおして、普段は見過ごしてしまう事象に目を向けることで浮かび上がってくる風景をリサーチしてきました。アーティストの徳重道朗とリサーチメンバーが当プロジェクトについて語ります。在愛知ミャンマー人の方をゲストに迎え、日本での暮らしや、ミャンマーの現状などをお聞きします。


開催日|9月19日(月・祝)
開催時間|14:00~16:00
会場|愛知芸術文化センター8階 ラーニングルーム・オープンスペース
参加費|無料
申込|予約不要(当日先着順)穴あき0919_01.JPG


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