今、を生き抜くアートのちから

LEARNINGラーニング

knowing me, knowing you 世界のアートの知の技法:オルタナティブなアートスクール/ラーニング・プログラムのリサーチ

先進的かつオルタナティブなアートスクールや、ラーニング・プログラムを実践している人物からのレクチャーを通して、アートを通じた学びのあり方への理解を深めるためのプログラムとして会期中に実施しました。

第1回 小澤慶介 編

  • 2022年9月18日(日)
ゲスト
小澤慶介
(インディペンデント・キュレーター、一般社団法人アートト代表理事)

1971年生まれ。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジにて美術史修士課程修了。2001年から15年間 NPO法人AIT(エイト)に在籍し、現代アートの教育プログラムの設計に携わり、講義も行った。これまでに「六本木クロッシング2016展 僕の身体、あなたの声」(森美術館、2016年)において共同キュレーター、また「富士の山ビエンナーレ2016 フジヤマ・タイムマシン」および「富士の山ビエンナーレ2018 スルガノミライ」においてディレクターを務めるなど、展覧会や芸術祭の制作に数多く携わっている。現在、現代アートの教育プログラムである「アートトスクール」を主宰するほか、茨城県守谷市を拠点とするアーティスト・イン・レジデンス事業アーカスプロジェクトのディレクターおよび法政大学兼任講師を兼務している。

美術教育やプログラムを考える際に、自身が常日頃から心に留めているいくつかのキーワードについて具体的な事例を踏まえながら紹介し、それらを通して、アートについて学ぶことや、アートを通して学ぶ本質について考えました。

knowing me, knowing you 小澤慶介 編

第2回 稲垣立男 編

  • 2022年9月25日(日)
ゲスト
稲垣立男
(コンテンポラリーアーティスト、法政大学国際文化学部教授、桜美林大学芸術文化学群講師)

セントラル・セント・マーティンズ美術大学芸術学部客員教授(2012~2013)、フィリピン大学芸術学部客員研究員(2018~2019)、Asian Coutural Council グランティ(2000)。フィールドワークによる作品制作と美術教育に関する実践と研究を行う。1992年のVIVA EXCON(フィリピン)への参加をきっかけに海外での活動を開始、これまでにヨーロッパ・アジア各国、アメリカ、メキシコ、オーストラリアでプロジェクトを実施。近年はCommunity – Residency for Anthropologists and Artists(2017、イタリア)、VIVA EXCON 2018(2018、フィリピン)などの国際展に参加、またArtCamp(2017、西ボヘミア大学、チェコ)、Bacolod Workshop(2019、デラサール大学、フィリピン)などの教育プログラムで講師を務める。

国内外でのフィールドワークをベースとした作品制作や、美術教育活動の豊富な事例を参照しながら、人類学の観点を踏まえたうえで、フィールドワークとアート、そして教育効果との関係性について紹介しました。

knowing me, knowing you 稲垣立男編

第3回 杉田敦 編

  • 2022年10月2日(日)
ゲスト
杉田敦
(美術批評、art & river bankディレクター、女子美術大学教授)

1957年生まれ。名古屋大学理学部物理学科卒業。実践的なプロジェクトを多数実施。「批評家の海岸」プロジェクト(越後妻有アートトリエンナーレ、2009)、ポルトガルの現代美術展キュレーション「極小航海時代」(女子美アートミュージアム、2010)、個展「サンクチュアリ、あるいはアジールのあとにくるもの」(空蓮房、2015)、「Picnic」(増本泰斗との協働プロジェクト、2011年より)、オルタナティヴ・スクール「nano school」(blanClass)など。美術関連の書籍には『ナノ・ソート』(彩流社)、『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房)、『アートで生きる』(美術出版社)、『inter-views』(美学出版)などがあり、クリティカル・ジャーナル『+jouranal』の編集・発行もおこなっている。

山本高之ラーニング・キュレーターとの対談形式で実施しました。理系出身者として憧れをもったアートの「自由さ」を軸に、現在行われている美術教育がその自由さをかえって狭めてしまっているのではないかという観点から、教育機関で行われる美術教育と、その外側でオルタナティブに行われる美術教育について議論を展開しました。

knowing me, knowing you 杉田敦編