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国際芸術祭あいち2025、テーマ:灰と薔薇のあいまに、会期:2025年9月13日(土)から11月30日(日)79日間、会場:愛知芸術文化センター/愛知県陶磁美術館/瀬戸市のまちなか国際芸術祭あいち2025、テーマ:灰と薔薇のあいまに、会期:2025年9月13日(土)から11月30日(日)79日間、会場:愛知芸術文化センター/愛知県陶磁美術館/瀬戸市のまちなか

展示・公演等

アドリアン・ビシャル・ロハス

Adrián Villar Rojas

  • 現代美術
  • 瀬戸市のまちなか

展示情報

  • 国際芸術祭「あいち2025」 展示風景
  • アドリアン・ビシャル・ロハス《地球の詩》2025
  • ©︎ 国際芸術祭「あいち」組織委員会
  • 撮影:城戸保
作品解説
Terrestrial Poems

アドリアン・ビシャル・ロハスは、メディアを横断しながら、永遠に時空を旅しているかのような没入型の環境と体験を創出してきました。その場所の地形に基づいて変異する有機的、無機的なシステムのデザインを年々進化させながら、彼は鑑賞者を予測不可能な小宇宙の探検者となるよう誘います。そこでは未来と過去、そして私たちの別のバージョンの現在が、一 つの全体として絶えず変化しながら相互に作用しています。こうした世界の構築を通じて、ビシャル・ロハスは次のように問いかけます。もし異星人の視点から―客観的で、偏見なしに、道徳観さえ超越して―我々人類について見たり考えたりできるとしたら?もし私たち自身が歩んだ道の果てから、自分たちを見つめ直せたら?
ビシャル・ロハスは、まさにその場所ならではの手法を用います。どの作品でも、彼と協働するそのプロジェクトに特化した協力者たちと社会的、文化的、地理的、制度的な環境に没頭することから、制作のプロセスが始まります。絶え間ない移動とリサーチを通じて地球上のさまざまな場所と深く関わってきた彼のこうしたスタイルは、さすらいの芸術家とも言えるものです。
ビシャル・ロハスのプロジェクトは、その物質的な儚さと、介入する対象へ寄生するかのような一体化によって、この世界を何かが通過したという痕跡をほとんど残しません。そしてそれは商品という概念に逆らい、耐久性や複製、取引、輸送といった美術業界での効果的な流通を保証する暗黙のルールを揺るがします。彼の作品は、忘れ去られる危険をも冒しながら自らの儚さを示し、消滅する運命にあるもの、保存できないもの―あるいは保存されるべきでないもの―を提示しています。

会場

旧瀬戸市立深川小学校

プロフィール

  • 1980年ロサリオ(アルゼンチン)生まれ。拠点を定めずに活動。

アドリアン・ビシャル・ロハスは、共同制作やコラボレーションによる長期的なプロジェクトを構想してきた。その大規模でサイト・スペシフィックなインスタレーションの数々は、堂々とした印象を与えるのと同時に、どこか脆さも感じられる。ビシャル・ロハスは、彫刻、ドローイング、ビデオ、執筆、行為や事象の痕跡などを組み合わせながら、すでに絶滅に遭ったか、絶滅に瀕して危険にさらされている人間の状態を研究し、過去、現在、未来が折り重なるポスト人新世時代における、種間の境界線を探る。

発表歴
2022
個展「The End of Imagination」ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館ザ・タンク(シドニー、豪州)/バス美術館(マイアミ、米国)
2017–18
個展「The Theater of Disappearance」ゲフィン・コンテンポラリー・アット・MOCA(ロサンゼルス、米国)/メトロポリタン美術館(ニューヨーク、米国)/アテネ国立観測所ネオン(ギリシャ)/ブレゲンツ美術館(オーストリア)
2015
個展「ファンタズマ」ストックホルム近代美術館(スウェーデン)
2013
個展「Today We Reboot the Planet」サーペンタイン・ギャラリー(ロンドン、英国)
2012
ドクメンタ13(カッセル、ドイツ/カブール、アフガニスタン)
  • 《Mi familia muerta (My Dead Family)》 2009
  • Photo by Carla Barbero