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国際芸術祭「あいち2025」のテーマ・コンセプト、参加アーティスト(第一弾)、企画体制及び事業展開を発表しました
- 2024年2月1日
- お知らせ
2024年2月1日に記者会見を開催し、国際芸術祭「あいち2025」のテーマ・コンセプト、参加アーティスト(現代美術・第一弾)、企画体制及び事業展開を発表しました。
テーマ
灰と薔薇のあいまに
コンセプト(要約版)
国際芸術祭「あいち2025」は、詩人アドニスの詩集『灰と薔薇の間の時』から出発します。その心情とヴィジョンに共鳴するこの芸術祭は、現在の人間と環境の間の分断を照らし出す国家や領土といった目先の視点からではなく、地質学的な時間軸によって見えてくる未来の展望を提示します。本芸術祭は、極端な終末論と楽観論を中心に据えるのではなく、環境正義*の重なり合う複雑さを扱うことで、自らの責任に向き合い、不正義への加担を自覚するよう促しています。そしてまたこの芸術祭は、破壊と開花のあいまにある陰影のニュアンスや表現、人間と環境の複雑に絡み合った関係を強調します。
世界中から招くアーティストやコレクティブによる作品は、私たちが生きる環境について既に語られている、そしてまだ見ぬ物語を具現化してくれるでしょう。キュレーターの使命とアーティストの作品は、この芸術祭の地域性を掘り下げ、陶磁器や「せともの」の生産に触発された環境の物語を掘り起こします。こうした産業は地域の誇りの源であり、人間と環境の関係の新しく実験的なモデルを模索する本芸術祭の枠組みを支えています。愛知の産業史において、陶磁器生産によって灰のように黒く染まった空は、環境の汚染や破壊よりもむしろ繁栄を意味していました。こうした地場産業や地域遺産は、人間と環境の複雑に絡み合った関係について、ニュアンスに富んだ思考への道を開いてくれるのでしょうか。「灰と薔薇のあいまに」とは、当然視されてきた位置づけやヒエラルキーが解きほぐされるよう、幅を持ち中間にある状態を引き受けること、そのような横断的なあり方なのです。
国際芸術祭「あいち2025」芸術監督
フール・アル・カシミ
*出自や所得の多寡にかかわらず公平に安全な環境で暮らす権利を持つこと。
参加アーティスト(現代美術・第一弾)
テーマ「灰と薔薇のあいまに」に沿って選定した参加アーティストのうち、第一弾として、4組を発表しました。
*アーティスト名[出身地/活動拠点](2024年2月1日時点 姓のアルファベット順)
ダラ・ナセル[レバノン/レバノン]
小川待子[北海道/東京都]
沖潤子[埼玉県/神奈川県]
アドリアン・ビシャル・ロハス[アルゼンチン/アルゼンチン]
Adrián Villar Rojas, Mi familia muerta (My dead family), 2009. Photo by Carla Barbero.
企画体制
学芸統括始め、各分野のキュレーター及びキュレトリアル・アドバイザーを発表しました。
芸術監督 | フール・アル・カシミ | シャルジャ美術財団理事長兼ディレクター/ 国際ビエンナーレ協会会長 |
学芸統括 | 飯田志保子 | キュレーター |
キュレーター (現代美術) |
入澤聖明 | 愛知県陶磁美術館学芸員 |
キュレーター (パフォーミングアーツ) |
中村 茜 | パフォーミングアーツ・プロデューサー |
キュレーター (ラーニング) |
辻 琢磨 | 建築家 |
キュレトリアルアドバイザー (現代美術) |
石倉敏明 | 人類学者/秋田公立美術大学アーツ& ルーツ専攻准教授 |
趙 純恵 | 福岡アジア美術館学芸員 |
事業展開
「あいち2025」事業展開について発表いたしました。