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国際芸術祭あいち2025、テーマ:灰と薔薇のあいまに、会期:2025年9月13日(土)から11月30日(日)79日間、会場:愛知芸術文化センター/愛知県陶磁美術館/瀬戸市のまちなか国際芸術祭あいち2025、テーマ:灰と薔薇のあいまに、会期:2025年9月13日(土)から11月30日(日)79日間、会場:愛知芸術文化センター/愛知県陶磁美術館/瀬戸市のまちなか

展示・公演等

セルマ & ソフィアン・ウィスィ

Selma & Sofiane Ouissi

  • 現代美術
  • 瀬戸市のまちなか

展示情報

  • 国際芸術祭「あいち2025」 展示風景
  • セルマ&ソフィアン・ウィスィ《ラール・リュ陶製人形コレクション ──ラアルーサ・アート・コレクティブによるコミュニティスペースのための制作(2011–2013)》2011-2013
  • ©︎ 国際芸術祭「あいち」組織委員会
  • 撮影:城戸保
作品解説

セルマ&ソフィアン・ウィスィは、振付家、ダンサー、キュレーターとして、身体、記憶、社会のあいだの繊細なつながりを紡いできました。20年以上にわたる分野を横断した活動は、抵抗のアクションであり、継承のジェスチャーであり、また再創造の場でもあります。2006年に市民のための芸術プラットフォーム「ラール・リュ」を設立、現在も共同ディレクターを務めています。その後、2007年にチュニスで芸術祭「ドリーム・シティ」を立ち上げました。
そのアクティビズムと芸術的実践は、アラブ諸国や北アフリカを牽引するものとして高く評価されています。「あいち2025」では、パフォーミングアーツ公演《バード》と、この展示「ラアルーサ」を発表します。
「ラアルーサ」は、小さな身振りに刻まれた集団の記憶や、そこに潜む日々の営みの強さを見つめることから生まれました。本展では、チュニジア北西部セジュナンの女性陶工たちによる陶器の人形と、彼女たちを繊細に映し出す映像作品、さらにアーティスト自身によるパフォーマンス映像を紹介します。本作は、2011から2013年の「ラアルーサ」プロジェクトに端を発しています。
「ラアルーサ」という言葉には、「花嫁」と「人形」という二重の意味が込められています。それは未来への約束であり、祖先から受け継いだ所作の軌跡でもあります。セジュナンの女性たちの存在と記憶を宿した人形をつくる作陶技術は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。パフォーマンス映像のなかで素材、記憶、身体が交わり、女性たちの存在と記憶を宿した人形をつくる作陶技術は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。パフォーマンス映像のなかで素材、記憶、身体が交わり、儚くも力強い身振りの詩的な言語となって現れ、抵抗と共同体のあり方の繊細な地図を描き出しています。

会場

瀬戸市新世紀工芸館

プロフィール

  • セルマ・ウィスィ、1975年チュニス(チュニジア)生まれ。チュニス(チュニジア)、パリ(フランス)拠点。
  • ソフィアン・ウィスィ、1972年チュニス(チュニジア)生まれ。チュニス(チュニジア)拠点。

セルマ&ソフィアン・ウィスィのデュオは、振付家、ダンサー、キュレーターとしてキャリアの初期から共に創作およびパフォーマンスを行う、アラブ圏のコンテンポラリーダンス界における代表的な存在である。
両者は共同で、2007年にチュニスにアートプラットフォーム「L’Art Rue」を設立し、アーティスティック・ディレクターとしてチュニジアにおける現代アートの制作と普及、教育活動にも尽力している。
また、地域社会と密接に関わるなかで、2007年からは社会的な問題や都市空間をテーマにした領域横断的な芸術祭「ドリーム・シティ」を共同で創設、以後共同ディレクターとしてフェスティバルを率いる。

主な発表歴
2024
『Bird』フェスティバル・ドートンヌ(パリ、フランス)
2023
『Bird』第15回シャルジャ・ビエンナーレ「Thinking Historically in the Present」 (アラブ首長国連邦)
2020
《Wajdan》グッゲンハイム・アブダビ(アラブ首長国連邦)
2017
『Le moindre geste』49ノール6エストFracロレーヌ(メッス、フランス)
2014
『Les yeux d’Argos』テート・モダン(ロンドン、英国)
  • Photo: Yosr Ayadi