今、を生き抜くアートのちから

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ジミー・ロベールJimmy Robert

  • 1975年グアドループ(フランス)生まれ。
  • ベルリン(ドイツ)拠点。

AC17

台座から垂れ下がっている写真。ゆるやかにたわんだ写真。写真に写っている男性は、作者であるジミー・ロベール本人です。

ジミー・ロベールは主に、写真と彫刻、そしてパフォーマンスを織り交ぜるような作品を手がけています。実際、台座の上に置かれた写真や、ステージのような低い台に筒状になって立っている写真は、人の彫像のようにも、あるいは舞台上のパフォーマーのようにも見えます。写真用紙はすぐに折れ、破れますが、数か月の間、自立する強さ、物を載せても耐える硬さを備えています。この弱さと硬さの両義性が、写真用紙と身体の両方に通じるものです。

加えて、「正統」な彫刻作品や、バレエ、オペラなどの身体表現が、長らく白人中心であった歴史を思い起こしましょう。この歴史に対し、ジミー・ロベールは文字通り、自分自身の体を空間に投げ出して、介入しているともいえます。しかも、極めて知的でデリケート、ある種、官能的なやり方でです。

今回の展示にあたり、ロベールは、茶碗や絵巻物など愛知県美術館の所蔵作品を共に並べることとしました。ぐにゃりと歪んだ茶碗の形や、絵巻の柔らかな紙の質感は、視覚的にロベールの作品とひびき合います。また、これらは元来、人が手元に置いて楽しむ美術品であり、人と作品との関係性についても示唆します。

ジミー・ロベールは2020年にノッティンガム・コンテンポラリー(英国)でこれまでのキャリアを概観する個展を行い、それはムゼイオン近現代美術館(2021、ボルツァーノ、イタリア)、CRACO ccitanie(2021、セート、フランス)に巡回しました。近年の個展には、トーマス・デーン・ギャラリー(2022、ナポリ、イタリア)、クンストラーハウス・ブレーメン(2022、ドイツ)、ハンタリアン美術館(2021、グラスゴー、英国)、デルメ・シナゴーグ現代アートセンター(2018、フランス)、Mミュージアム(2017、ルーヴェン、ベルギー)、パワー・プラント(2013、トロント、カナダ)、シカゴ現代美術館(2012、米国)、ジュ・ド・ポーム美術館(2012、フランス)があります。また、彼のパフォーマンスは、テート・ブリテン(ロンドン)、MoMA(ニューヨーク)、ミグロス現代美術館(チューリッヒ)でも紹介されています。最新のパフォーマンス《Joie Noire》は2019年にクンストヴェルケ現代美術センター(ベルリン、ドイツ)で初演され、カイテアター(ブリュッセル、ベルギー)に巡回しました。今後の個展は、2022年にクンストハーレ・バーデンバーデン(ドイツ)、2023年にストックホルム近代美術館(スウェーデン)などで開催予定です。

主な作品発表・受賞歴
2021
個展、ムゼイオン近現代美術館(ボルツァーノ、イタリア)
2021
個展、ORAS Occitaine(セート、フランス)
2020
個展、ノッティンガム・コンテンポラリー(英国)
2019
個展、クンストヴェルケ現代美術センター(ベルリン、ドイツ)
2015
個展、Mミュージアム(ルーヴェン、ベルギー)
2013
個展、パワー・プラント(トロント、カナダ)
2012
個展、シカゴ現代美術館(米国)
2012
個展、ジュ・ド・ポーム美術館(フランス)
2009
現代美術センターCCA北九州(福岡)
2008
横浜トリエンナーレ(神奈川)
  • 《反復》 2010
  • Collection of Centre National des Arts Plastique, France
  • Courtesy of the artist; Stigter Van Doesburg, Amsterdam; and Tanya Leighton, Berlin and Los Angeles.

展示情報

AC17

開館時間
10:00-18:00(金曜日は20:00まで)

※入館は閉館の30分前まで

休館日
月曜日(祝休日は除く)
会場・アクセス
愛知県美術館(10F)
  • 東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩3分
  • 瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩3分