アーティスト

ティエリー・ウッスThierry Oussou

  • 1988年アラダ(ベナン)生まれ。
  • アムステルダム(オランダ)拠点。

ティエリー・ウッスは、近年、ヴィジュアル・コンセプチュアル・アーティストとしてプロジェクト「インポッシブル・イズ・ナッシング」の制作を行った。プロジェクトの核となったダホメ王国(現ベナン共和国)最後の王となったべハンジン王(1845-1906年)の玉座からは、王の地位と同時に19世紀末に植民地勢力が王国を滅ぼした経緯を読み取ることができる。ここでは玉座は権力の象徴として使われ、文化遺産を利用したり所有したりする権利に疑問を投じ、文化財から派生する工芸技術や学問の意味についても問いかける。

本展では、アフリカ最大の綿花生産国であるベナンの綿花生産をテーマにしたプロジェクト「イクイビリアム・ウィンド(均衡の風)」を発表予定。綿花プランテーションに手作業で従事する労働者たちに光を当てることで、アフリカの工業化について問題提起し、奴隷貿易の歴史を辿りながら、かつて奴隷たちから土地を奪った行為が現代社会に与えている影響を視覚的に提示する。

  • 《真っ白な金塊》 「イクイビリアム・ウィンド(均衡の風)」プロジェクト、2021
  • Courtesy of the artist