富田克也『典座 -TENZO-』

  • © 全国曹洞宗青年会
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富士山の裾野、山梨の寺院に住まい、重度の食物アレルギーを抱える3歳の息子をもつ河口智賢(僧名・チケン)と、東日本大震災によってすべてを流されながらも福島の仮設住宅に住まい、瓦礫撤去の作業員として働きながら本堂再建を諦めきれずにいる倉島隆行(僧名・リュウギョウ)の二人の青年僧侶を主人公に置く。災害が頻発し、生きる意味の拠り所が揺らぐ現代日本において、宗教はいかなる役割を見いだすことができるのか。本作は映像制作集団・空族が、全国曹洞宗青年会からの依頼により制作。僧侶自身が出演し、フィクションとドキュメンタリーが混交した中編映画。道元禅師が遺した「典座教訓」を軸に、現代において信仰とはいかなる意味を持ち得るのかという問いに正面から向き合う。

富田克也

  • 1972年山梨県生まれ
  • 山梨県拠点
  • Photo: Takahiro Yamaguchi

主な作品発表・受賞歴

2016 『バンコクナイツ』
2011 『サウダーヂ』
2007 『国道20号線』
2003 『雲の上』


脚本家・映画監督の相澤虎之助らとともに映像制作集団・空族(くぞく)を率い、「作りたい映画を勝手に作り、勝手に上映する」をモットーに活動。舞台となる土地で実際に生活を営む人たちへ取材を綿密に行い、非職業俳優を積極的にキャスティングすることで、ストリートのリアリティをフィクションに差し込む。代表作に郊外都市の荒んだ若者を描いた『国道20号線』(2007)、寂れゆく日本経済を背景に、肉体労働者、移民、そしてヒップホップで奏でる『サウダーヂ』(2011)。またタイおよびラオスにて長期滞在制作を行った『バンコクナイツ』(2016)では、20世紀のインドシナ半島での戦争の傷跡をトレースしつつ、複層的な物語構成によって、東南アジアから現代日本を逆照射した。

地図

愛知芸術文化センター アートスペースA(12F)

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